社長になる人に知っておいてほしいこと:松下幸之助

社長になる人に知っておいてほしいこと
松下幸之助〔述〕
PHP総合研究所〔編〕


【  感  想  】

パナソニック(旧松下電器産業株式会社)創業者で経営の神様と呼ばれる、
松下幸之助先生の経営者向け講演録などの発言をまとめたもので、
経営者やリーダーが勇気をもらえる一冊だと感じました。
今から30~40年程前の内容ですが、経営者としての心構えを人間の真理を
通して話しておられ、全く時代を感じさせないところがすごいところです。
どんな時代になっても、社会とは人間が基本なんだなと痛感させられました。
D・カーネギーやP・F・ドラッカーもそうですが、よい物は時代を超えますね。
このような本は、何年かした後に読み返しても新たな発見があり、
自分の成長を感じることができるため、また何年か後に読んでみたいです。
その時は今とは全然違うところで、頷いていたいものです。


【 私的キーワード・キーフレーズ 】

成功を信じて、自分が先頭に立って率先垂範してやる。
原則としては、働かざるものは成功しないでしょう。
知恵を働かすか、体を働かすか、何かを働かさないといかん。
その働く量に応じて成功するということやと思います。
そして窮状に陥っても悲観しないことです。

それ(熱心にやっていること)をムダなくやりなさい。ムダなことはやっちゃ
いけません。いくら熱心でもムダなことやったらいけませんで。
それがムダかどうかはあなた自身で考えなさい。これはムダなことかどうか
一つひとつ検討しなさい。必ずムダなことをやっているにちがいない。

そして熱意がなければいかんと思います。  
絶対に必要なのは熱意や。経営者が熱意に欠けたならば、
社員はみな動かないということをぼくは何べんも言うてきたんですよ。
熱意のない者が最高の地位にいたらあかん、ということを思っています。
口が上手く、知識もある。しかし真の熱意が欠けているという人は
めったに成功しないですよ。

仕事がないというのは、どうにもできんなやいですか。経営を預かる者は、
仕事がたとえなくても、社内を沈滞させないように考えなくてはいかん。
それができるかどうかが、経営者としての分かれ道でしょう。
経営者は、こういうときは先頭に立って、みずからの勇気を鼓舞し、
従業員の士気を鼓舞して、何かを与えるんです。仕事がなければ、
仕事以外のものを与える。後日プラスになるものを与える。

この会社は何のために存在しているのか、そしてこの会社をどういう方向に
進め、どのような姿にしていくのかという企業の基本的なあり方について、
みずからに問い、みずから答えるものをもたなくてはならない。
いいかえれば、確固たる経営理念を持たなければならないということです。

大事に望んだ場合には、経営者は決することをやらないといかんですね。
その心構えを常に養っていないといかん。常に養っておらんとそれが
できないんですね。大事に及んで迷うわけですな。平時はことなければ、
それでよろしい。しかし、これは大事に至るぞという場合には、ぴしっとやる
ものがなかったらあかん。それなくしては多くの人に喜びを与える
ことはできない。経営者というのは、そういうものです。

西郷隆盛は非常にいい遺訓を残しているんです。それは、国家に功労の
あったものには禄を与える、しかし地位は別だ、というんですね。
地位はその地位にふさわしい見識のあるものに与えないといかんというんです。

単なる金儲けとか、合理的な経営をするとか、そんな目からだけ見たらいかん。
結局、人生とは何か、人間とは何かというところから出発しなければいけない。

勝っては反省し、勝っては反省していればいい。けれども日本人に限らず
人間と言うものは、二へん勝てば、もう鼻が高くなる。
そして三べん目にはやられる。これは鉄則です。

悪いときはうまく避ける、抵抗しない。そして、視界が広がって、
向こうが見えてきたら、大いに働く・・・。それでいいやないですか。

※他にもたくさんありますが、ごく一部をまとめてみました。


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